大学職員の存在価値について考えてみる

前回の大学職員という仕事を改めて考えてみるの続編デス。

マイスターさん(倉部史記さん)の大学プロデューサーズ・ノートにて掲載されている内容を紹介します。

ベテランは大勢いるけど、プロは少ない大学職員

ここでは当時大学職員として働いていたマイスターさん(倉部史記さん)の記事を紹介したいと思います。
10年前の内容ですが、個人的には10年後の現在にも、とても共感できる内容です。(進化していない。。。業界が?自分が??)


写真は7091ではありません(笑)

1、「大学職員には、ベテランはいても、プロはいない」

以下抜粋。
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そこで今日は、この業界で1年半過ごし、正直ちょっと「慣れて」きてしまっている自分に活を入れるためにも初心に帰り、「大学職員はプロかどうか」について、今一度厳しく考えてみたいと思います。
このブログを読んでくださっている方には、ご存じの方も多いかと思いますが、日本の大学職員は基本的に、ローテーション人事に流されながら一生を終えます。

新卒一斉採用で入職後、学生課に配属され、
5年くらい働いて経理課に移動し、
また7年くらい働いて、今度は就職支援課に配属。
そこで7年過ごしたら、付属高校の事務室に入り、
その後、広報課の管理職を努めて、
最後は研究支援センターの次長を務めて退職……みたいな感じです。
当然、大学によって、人事の仕組みは違うと思います。
あんまりローテーションはない、という大学もあるでしょうし、ある程度範囲を絞った人事異動(教学部門、法人部門、情報システム部門、など)を行う大学もあるでしょう。
また、同じ大学でも個人差はありますから、入ってイキナリ10年くらい同じ部署にいるという人もいれば、最初は部署を転々とする人もいることでしょう。
しかし、多くの大学は「色々な部門を横断的にローテーション」する人事システムを採用しているように思います。
大学職員になってから知り合った方々から、「今度、○○課に異動になりました」なんてメールをいただいたりしますし。
そう、大学職員というのは、超・ゼネラリスト志向な集団なのです。
大学職員のキャリアパスについて尋ねたとき、
「大学職員は、ゼネラリストであることが理想だと思う」
と答える業界人は、少なくありません。
ただ、この「ゼネラリスト」という言葉も、注意して使わなければなりません。
企業で言う「ゼネラリスト」と、大学職員の在り方は、似て非なるものだとマイスターは思っています。
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↑ここまで。

実例も入れてとても分かりやすく書かれております。
7091も非常に共感できる内容です。
このようなローテーションをして大学職員人生を終える方が少なくないでしょう。
ゼネラリストの在り方にも疑問符を投げかけております。

2、ゼネラリストであることを極めた先の到達点はなにか?

以下抜粋。
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ゼネラリストというのは、スペシャリストの対義語です。
スペシャリストが、木を見ることに特化したプロだとすれば、ゼネラリストは、森を見ることに特化したプロだと言えます。
おそらくこの「森を見ることに特化したプロ」というのが、全国津々浦々の大学がこれまで考えてきた、大学職員の理想形だったんじゃないかと、マイスターは想像します。
一方最近では、「大学職員は、専門性を身につけなければならない」という主張も聞かれるようになりました。
現在も、情報システムや図書館部門、学生相談室などには専門職と呼ばれる方がいますが、それだけではなく、キャリアセンターやアドミッションズオフィス、研究支援センターといった部門や、奨学金、海外交流、企画・広報、財務、カリキュラム設計など、大学の多くの部門で、専門的知識を持ったスペシャリストを育成しようというのですね。
マイスターも、専門性を持った職員を増やすことに、大賛成です。
2、3年程度で身につけた知識&スキルでは、今後、高度化する大学管理業務は担えないと思うからです。
ただ、もちろん全員がスペシャリストになるというわけではありません。
ゼネラリスト育成コースに乗って、森を見る経験を積み重ね、
プロの大学マネージャー (=アドミニストレーター)
を目指す方だって、当然必要になってくると思います。
どちらか片方だけでは、最高のスタッフ集団にはなりません。
スペシャリストとゼネラリスト、両者がともに混在しながらレベルの高いチームを組んで、高度なプロジェクトを立案・実行していくというのが、マイスターが想像する理想の大学スタッフ像です。
このチーム像に異論を持たれる方は、あんまりいないんじゃないかな……? と思いますが、いかがでしょうか。
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↑ここまで

ここではゼネラリストの在り方、現在では主流となったアドミニストレーター(とは言っても7091の職場にいるのか!?)についても触れております。
そして以前7091も触れていた内容であるように、スペシャリストとゼネラリストの両者が混在しながら運営していく組織像が示されています。

3、プロフェッショナルになる

以下抜粋
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ゼネラリストを目指すにしても、
スペシャリストを目指すにしても、
まずは「プロフェッショナル」であるということが、条件なんですよね。
大学職員の人事制度はゼネラリスト養成志向だと述べましたが、じゃあ、「森を見るプロ」が本当に育っているかというと、実態は怪しいものです。
マイスターが思うに、日本の大学には、ゼネラリストとしてデータを分析し、客観的な判断を下せるプロは、残念ながらあまりいません。(これは、自分の勤め先のみだけでなく、様々な勉強会や交流会に参加し、多くの大学のベテラン職員の方々とお話をした結果、感じることです)
こんなことになってしまうのは、大学職員一人一人に甘えがある……という部分ももちろんありますが、しかしそれ以上に、大学の人事戦略に問題があるように、マイスターには思えます。
先述したような、ローテーション人事システムでは、プロフェッショナルとしてキャリアを積み上げられないのも無理はありません。
「新卒一斉採用で入職後、学生課に配属され、5年くらいで経理課に移動し、7年くらいで就職支援課に配属。10年後、付属高校の事務室に入り、その後、広報課の管理職を努めて、最後は研究支援センターの次長を務めて退職」
このキャリアパスを見て、「木を見るプロ」や、あるいは「森を見るプロ」になれると思う方、おられるでしょうか?
実は、各部門の業務をつまみ食いしているだけなのですから、本当のスペシャリストは育てていないのです。
また、そんな半端なキャリアしか積んでこなかった方が、年功序列で管理職になった途端に、突然プロのゼネラリストとして森を見られるようになるというのも、無理があります。森を見る訓練も、実はあんまり、していないのですから。

このキャリアパスに沿って数十年働いたら、育つのは、
「とりあえず、関連はないけど色んな業務を数多く経験してきたので、体験知だけは持っている」
という、「ベテラン」さんなのではないでしょうか。
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↑ここまで

マイスターさんはここで、プロフェッショナルになることの重要性を述べています。
それはゼネラリストでもスペシャリストでも同様にです。
とても革新のついた問題提起をされています。

4、まとめ

今回紹介した記事は7091が以前から胸にとめていた内容でした。
2006年06月に掲載されている記事です。
マイスターさんはその後、個人で独立され現在は倉部史記さんとしてご活躍されています。
7091と同世代です。
素晴らしいです。
あくまで推測ですが、大学職員として働かれた経験を通じて、その上にある階段を上られ、違う自身の存在価値を見出されております。
10年前のこの問題が今の大学職員組織にどれだけ反映されているのかと言われると7091の職場で考えるとほんの1歩前進しているか。。。くらいの感想です。
まだまだ根本の問題解決には程遠いと感じざる追えないのが正直な感想です。

この記事を10年後にまた振り返った時にどこまで進化しているだろうかと思いながら、また大学職員について色々述べていきたいと思います。


7091

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