WEB出願をきっかけに志願者募集を改めて考える

2017-01-14

大学職員

t f B! P L

年が明けていよいよ入試シーズンとなりました。
中学校、高校、大学と受験生は体調を整えて、日々勉強している事と思います。
現在、全国の大学では入学試験の出願がWEBで行うのが主流となって来ています。
7091が学生だった頃はインターネット環境もそれほど普及しておらず、アナログ時代ですから、本当に世の中便利になりました。

まずは7091の職場のWEB出願を例に見てみたいと思います。



WEB出願について



受験生にとってのメリット


1、紙による出願が不要なため、インターネット環境があれば24時間エントリー可能

こちらが最大のメリットですね。昔は志願校から願書を取り寄せ、その都度手書きで記入して郵送するという作業がありましたから、この作業がなくなっただけで負担軽減に繋がってると思います。

2、併願も容易に可能

同じ大学で複数学科を受験する場合、以前は受験する学科数分の出願を紙で郵送しなければいけませんでした。それが一回の出願入力のみで済むわけです。検定料も自動で計算するのでエントリーする受験生にとっては容易になったと思います。

3、検定料の支払いがどこでもOK

7091が学生時代は恐らく郵便局か銀行以外は支払えなかったと記憶しております。それが、全国のコンビニ、金融機関ATM、クレジットカード、ネットバンキングなどで支払いが可能です。これは非常に便利ですね。コンビニは24時間営業ですし、いつでも入金できます。

4、WEB出願で割引に!

WEB出願によって書類が無くなったことによって、検定料が割引になります。これも嬉しいですね。多くの大学を受験したり、複数学科を併願する受験生(保証人)にとっては、この検定料割引のメリットは大きいと思います。


大学にとってのメリット


1、志願票の仕分け作業が軽減

毎年出願期間に職員は入試業務を交代で行います。当然入試部が主体ですが、そのヘルプ作業を職員全員で行うのですが、WEB出願によって出願書類が減り、その分作業量も時間も相当軽減出来ています。

2、延べ志願者数の増加の見込み

出願が容易に出来ることにより、併願する不安も軽減されている事から、延べ志願者数の増加が見込めます。これはどうなるのか気になるところです。

気をつけなけばいけない事


1、あくまでWEB出願は手法に過ぎない

受験生にとっても大学側にとっても双方にメリットがあるWEB出願ですが、WEB出願が出来るからと言って大学としてのブランド力の向上や評価向上には直接つながらないと7091は思っております。
見かけ上の志願者は増えることは嬉しいことかもしれませんが、あくまでテクニック、手法を便利にしただけだとも考えられるのです。

2、大切なのは何人受験しているのか

大学は志願者数を例えば2学科受験した受験生がいればカウントを「2」とします。しかし、実際受験している人数は「1」な訳です。
7091が思うのは、この志願者数だけで統計を見るのは非常に危険だという事です。
注目しなければいけない人数は実際受験している人数の「1」だと思うのです。この実際志願して受験してくれる人数を維持もしくは増やしていかなければ大学経営、運営は当然ながら厳しくなります。そして大学の評価も、偏差値にも関わって来ると思います。

どうすれば志願者が増えるのか

これは大学関係者が常に頭を悩ませ苦労していることです。
何故なら答えは一つではなく様々な要因によって大学という組織が評価されるからです。
大学を選ぶのは受験生、保護者、高校教員(担任や進路指導の教員)の方々だと思いますが、その大学のイメージ、ブランド力、就職実績、教育力、偏差値、施設、立地、伝統など様々な面で選ぶわけです。当然、在学している学生からの評価も次の世代が大学を選ぶにあたっての大きな評価ポイントになるでしょう。
そのような様々な要因がプラスに作用して初めて志願してもらえる大学になるのではないかと思うのです。

顧客満足度を上げるのが一番大切

7091が考える大学の魅力を向上させ、選ばれる大学になる為の一番の方法は、顧客満足度を上げる事だと思っております。
ではその顧客とは誰かと思うのは、当然ながら最大の顧客は「在学している学生」です。その学生達がこの大学に行ってよかった。この大学に行って○○を学んだ。等々充実した学生生活を送り、その後、社会で活躍する。その結果、志願してくる高校生や保護者、高校教員などが評判を聞き志願につながる。このサイクルが非常に重要になってくると思うのです。
当然、高校や予備校等の営業活動も必要です。広報活動も大切。しかし、やはり何といっても「在学生ている学生の満足度」を向上させることが何よりも大切だと7091は思います。

しかし。。。

大学職員の中には直接、学生と接しない部署も多数存在します。7091も今までそのような部署で仕事をした経験もあります。ではそのような部署の人たちは何を念頭に仕事をすべきなのでしょうか。
7091が考えるのは、それぞれの業務に関わるステークホルダーの満足度を上げる事が何より大切なのではないかと思うのです。
そして何といっても教員の日々の授業のクオリティー、授業運営が直接在学生の評価に繋がるのは間違いありません。
大学は非常に多くのステークホルダーと関係しています。
その部署部署で関わるステークホルダーも違いますが、その各ステークホルダーの満足度を上げることが結果的に大学全体の評価に繋がると思っております。

やや抽象的な内容になってしまいましたが、WEB出願をきっかけに大学全体について考えてみたのでした。。

7091

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